アミノインデックスがんスクリーニング
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アミノインデックスがんスクリーニングとは
アミノインデックスがんスクリーニングとは血中のアミノ酸濃度を測定し、健康な人とがんである人のアミノ酸濃度のバランスの違いを統計的に解析することで、現在がんであるリスク(可能性)を評価する検査です。
アミノインデックスがんスクリーニングの特長
1. 血液のアミノ酸濃度測定による、全く新しいタイプの検査です。
2. 一度の採血で、すい臓がんを含む複数(男性5種、女性6種)のがんを同時に検査することができます。
3. 早期のがんにも対応した検査です。
4. 採血による簡単な検査であり、健康診断で同時に受診できます。
検査の対象となるがんの種類
男性:胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん、前立腺がん
女性:胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん、乳がん、子宮がん、卵巣がん
ただし、子宮がん・卵巣がんについては、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんのいずれかのがんであるリスクを評価することはできますが、それぞれのがんのリスクについて区別することはできません。
検査の対象者
下記年齢の日本人(妊娠されている方を除く)を対象として開発された検査です。対象年齢以外の方の数値は評価対象外となります。一部のがんについて対象年齢外となる方が受診された場合でも検査結果は報告されますが、対象年齢外となるがんについての数値やランク判定については対象外となります。
なお、以下に該当する方は、AICS値に影響があるため検査を受けることができません。
・妊娠されている方
・授乳中の方
・がん患者(治療中も含む)
・先天性代謝異常の方
・透析患者
結果に影響を与える可能性がある病気について
現在下記の病気にかかっている方は、数値に影響を与える可能性がありますが、検査の対象外とするものではありません。検査を受診することによって、がんを発見できる機会となる同時に、下記の病気による影響でがんではないのに数値が高くなることを理解していただいた上で、受診してください。
現在までに各種数値の結果に影響を与える可能性がわかっている病気
肺:慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、非結核性抗酸菌症、肺結核、肺気腫、無気肺
前立腺:前立腺肥大、糖尿病
子宮・卵巣:子宮筋腫、子宮内膜症、良性卵巣腫瘍
複数の検査:脳梗塞
受診前の注意点
血液中のアミノ酸バランスに影響を与える可能性がありますので、受診前に下記の注意事項をお守りください。
○検査前の飲食について
検査前8時間以内に、水以外(食事、サプリメントなど)は摂らないで、午前中に採血してください。なお、検査前日の夕食も肉、魚など高タンパク質の食事は摂りすぎないようにしてください。
○検査前の運動について
正しい検査結果を得るためには、できるだけ検査当日朝の運動は控えてください。
○検査前のお薬の服用について
薬剤のAICSへの影響に関してはわかっておりません。
検査当日のお薬の服用については、事前に主治医に相談の上、その指示に従ってください。
検査結果について
それぞれのがんについて、現在癌がある確率を0.0~10.0の数値(AICS値)で報告します。リスクの傾向は数値が高いほど、がんである確率が高くなります。また、この数値からリスクを半手する目安として、「ランクA」「ランクB」「ランクC」に分類され、がんがあるリスクの傾向が3段階で示されます。「ランクA」よりも「ランクB」、「ランクB」よりも「ランクC」ががんであるリスクが高くなります。
この検査は、がんであるリスクを評価する検査であり、がんの有無を直接調べる検査ではありません。
ランク分類:「ランクA」0.0~4.9、「ランクB」5.0~7.9、「ランクC」8.0~10.0
○AICSは、血液中のアミノ酸バランスを解析することによってがんであるリスクを評価するものであり、がんの有無を直接調べる検査ではありません。
従って検査区分が「ランクA」でも、がんでないとは言い切れません。
また、「ランクB」や「ランクC」でも必ずしもがんがある訳ではありません。
○がんになると共通に変化するアミノ酸があるため、ひとつの臓器にがんがある場合、複数のAICSの項目に「ランクB」や「ランクC」となることがあります。
○AICSは、その他の検査結果とともに総合的に判断されるものです。
本検査結果の解釈や必要な精密検査に関しては医師にご相談ください。
よくある質問(Q&A)
Q.検査はどのように行われるのですか?
A.特別な検査の必要はありません。少量の血液(5ml程度)で検査可能です。1回の採取で男性は5種類、女性は6種類のがんを対象としたリスクについて、同時に検査を行います。
Q.検査の結果はどのくらいで報告されるのですか?
A.検査を受診されてから、2週間以降で報告いたします。
Q.この検査を受診すれば、他のがんに対する検査を受けなくても大丈夫ですか?
A.アミノインデックスがんスクリーニングは、今までのがん検診とは異なり、血液中のアミノ酸濃度からがんリスクを評価する検査です。他のがんに対する検査と併用することで、がんを見つけ出せる可能性が高くなると考えられます。
Q.アミノインデックスがんスクリーニングは1度検査すればよいのですか?
A.採血を行ったときの、がんであるリスクを評価する検査です。生涯に渡ってのリスクを評価するものではありませんので、定期的な検査をお勧めいたします。
Q.がんであるリスクとは、どのようなことですか?
A.リスクとは、確率、可能性、危険性などと呼ばれているもので、がんであるか否かをはっきりと判断するものではありません。
Q.検査結果が「ランクC」になったら、がんなのですか?
A.がんであるリスクを評価するスクリーニング検査のため、「ランクC」となっても、がんである可能性(リスク)が高いということであって、必ずがんであるということではありません。また、「ランクA」になっても、必ずがんではないとは言い切れません。検査結果によりがんの種別の精密検査を受診するかは、担当医師とご相談ください。
Q.検査費用はいくらかかりますか?
A.検査料25,000円となります。この検査には健康保険は適用されません。